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useful女性社長比率が微増7.1% 県内4月末、全国比では低水準

更新日:2019.07.23|お役立ち情報 新着情報

 県内の企業全体に占める今年4月末現在の女性社長の比率は7.1%で、前年同期比0.1ポイントの微増だったことが帝国データバンク山形支店のまとめで分かった。年々上昇傾向にはあるものの、全国平均(7.9%)と比べ0.8ポイント低い水準にとどまっている。

 同支店が保有する企業情報から個人事業主、非営利、公益法人などを除いた約1万6500社を対象に調査した。就任の経緯は夫や父から受け継ぐ同族承継が多く、65.9%。創業者が24.5%、内部昇格6.4%、出向・分社化2.3%となった。この1年で社長に就任した女性に限ると同族承継50.0%、創業者25.0%、内部昇格と出向・分社化がそれぞれ12.5%で、女性社長の在り方が多様化しつつある様子もうかがえる。

 業種別に女性社長の比率をみると、不動産業が最も多く18.6%、サービス業10.7%、小売業8.9%などとなっている。不動産業は30年前と比べ14.5ポイントと上昇幅も最高。育児、介護、美容など日常生活に密接な業種や、女性消費者のニーズが高い業種で、女性社長の比率が高くなっていることがうかがえる。

 年商規模が大きくなるにつれ女性社長比率は低下する傾向がみられ、5千万円未満が9.8%と最多。100億円以上は3.1%だった。年代分布では最も割合が高いのが60代で34.7%、70代(22.8%)、50代(21.2%)と続いた。

 同支店が昨年実施した女性登用に関する県内企業の意識調査では、将来の幹部候補となる女性管理職の登用を進める企業の割合は拡大傾向にあるものの、全体の1割に満たない水準が続く。同支店は「労働人口の減少が見込まれる中、女性の活躍推進は一層不可欠になる。出産・育児、介護などとの両立支援に加え、30~40代の女性に対し事業経営に積極的に携わってもらう取り組みも重要になるのではないか」としている。

※山形新聞より抜粋