useful山形県内の企業6割超が『後継者いない』
更新日:2014.09.27|お役立ち情報 お知らせ 新着情報 経済県内企業の6割超は後継者が不在―。
帝国データバンク山形支店がまとめた後継者問題に関する実態調査でこんな結果が出た。社長の年齢が60代の企業では全体の5割を超え、80歳以上でも3割近くに上った。継続的な安定経営に後継者の存在は欠かせない要素だが、多くの企業で次代を担う経営者の確保が進まない実態が浮き彫りになった。
帝国データバンクの企業データベースから分析可能な県内企業2340社を抽出し調査した。未定も含め「後継者不在」とした企業は1495社で、全体の63.9%を占めた。 社長の年齢別にみると、60代の企業では53.4%が後継者不在と回答。事業継続を見据え、後継者を育成する段階とされる年代だが、動きの鈍さがうかがえる。70代は39.4%、80歳以上も28.4%が後継者不在としており、同支店は「高齢社長でも事業継続に向けた準備が進んでいるとは言い難い状況」と指摘する。
業種別に後継者が不在とする割合を見ると、建設業が72.5%と最も高く、同支店は「公共事業の減少が続いたことなどが影響している」とみる。次いで卸売業が67.5%で、メーカーと小売業者が直接取引する“中抜き”が広がったことが背景にあるとみられる。運輸・通信業が63.4%、サービス業が62.3%で続いた。
一方、「後継者あり」とした企業は845社。そのうち「子供」が47.6%で最多となった。「配偶者」が17.6%、「親族」が12.4%で、後継者候補の約8割が同族だった。 2012年度以降、社長が交代した県内企業は253社。製造業が71社で最も多く、建設業55社、卸売業53社、サービス業32社で続いた。「同族継承」が52.2%で最も多く、「内部昇格」が28.1%だった。また全体の28.5%に当たる72社が既に次の後継者が決まっているとした。
※山形新聞より抜粋