useful東北の上場18社、流通・サービス不振 4~9月決算
更新日:2014.11.18|お役立ち情報 お知らせ 新着情報 地域 経済東北の上場企業18社の2014年4~9月期決算は、流通・サービス業の業績悪化が目立った。消費増税に伴う個人消費の減退に夏の天候不順が重なり、回復のきっかけをつかめなかった企業が多い。内閣府が17日発表した7~9月期の国内総生産(GDP)速報値は2四半期連続のマイナス成長で、消費関連企業の不振を裏付けた格好だ。
東北6県に本社機能を置く3月期決算の上場企業(電力・金融除く)のうち、前期と比較可能な18社の業績を集計した。全体の4割にあたる7社が経常減益となった。業績悪化が目立つのは卸や小売り、サービス業などだ。
葬祭や婚礼事業を手がけるこころネットの14年4~9月期は、経常利益が前年同期比31%減の3億円。売上高も同5%減り減収減益だった。婚礼の受注が減ったほか、墓石の卸売りで「消費増税の影響が長引いた」(同社)。円安による中国やインド産石材の調達コスト増も響いた。
やまやは居酒屋「はなの舞」を運営するチムニーの買収効果で43%の経常増益となったが、主力の酒販事業の売上高は8%減った。高橋徹郎社長室長は「実質所得が上がらない中、嗜好品への消費が戻らなかった」と話す。商社のカメイは増税の影響で、自動車販売事業の売上高が10%減った。ゼビオもゴルフ用品やトレッキングシューズが不振だった。
2月期決算の小売業の14年3~8月期も増税後の消費低迷の影響が出た。3月の駆け込み需要などで売り上げを伸ばし、全7社が増収だったが、第2四半期は増税による消費の冷え込みや天候不順の影響で3社が営業・経常減益だった。
ホームセンターのサンワドーは微増収だったが、営業・経常減益。3月は駆け込み需要で売り上げを伸ばしたが、反動減の影響を大きく受けた。家電やタイヤ、カーナビなどが低迷。夏場の天候不順で園芸やレジャー用品も不振だった。
マックスバリュ東北は合併効果で売上高を伸ばしたが、既存店の売上高は減少し、営業・経常減益だった。ドラッグストアの薬王堂は新規出店で売上高が過去最高だったが、既存店の売上高は前年割れが続く。高額な化粧品などが不振で、西郷辰弘社長は「天候不順が要因なのか増税の影響なのか読みにくい」と戸惑っている。
※日本経済新聞より抜粋