useful県信用保証協の上半期承諾額は646億円 前年比微減も東北で最多
更新日:2014.11.10|お役立ち情報 お知らせ 新着情報 金融・マーケット県信用保証協会が2014年度上半期(4~9月)に行った保証承諾額は646億9200万円で、前年同期と比べ1.2%減となったものの、東北の中では前年に引き続き最多の実績だったことが、同協会のまとめで分かった。メガソーラー関連などの大口設備資金や介護施設の建設資金の取り扱いが増えたことで高い実績を維持した。
上半期の保証承諾は、件数が5525件で前年同期比3.1%増。主な業種全てで増えた。金額ベースでは、介護などを含むサービス業が17.6%増、運送倉庫業が6.8%増、太陽光発電などのエネルギー関連を含むその他が2.2倍とそれぞれ増加。一方、設備投資意欲が低調な製造業は3.9%減、業況の回復で手持ち資金が増えている建設業は9.2%減、卸小売業は3.3%減とそれぞれ前年同期を下回った。
制度別では、メガソーラー関連の設備資金や介護施設建設資金の受け皿となった商工業振興資金が前年同期の2.6倍、近代化資金が55.3%増などと大きく伸びた一方、政策保証推進キャンペーンの効果で大幅に増加した前年からの反動により、セーフティーネット保証は80.7%減、経営力強化保証は62.8%減などと大きく落ち込んだ。
9月末の保証債務残高は3857億2100万円で2.9%減。保証承諾の前年割れなどの影響で前年同期を下回ったが、7.2%だった全国平均の減少率よりは小幅だった。残高のうち返済条件変更債務は9492億円で、9.4%増えた。
倒産企業などに代わり債務を支払った代位弁済の件数は13.3%減の137件、金額は21.3%減の14億2500万円で引き続き低水準で推移している。業種別の金額構成比をみると、卸小売業が48.9%、建設業が30.7%、製造業が14.5%で、3業種だけで全体の9割以上を占めた。
今後の弁済が懸念される延滞債務も依然水準は低く、件数は19.3%減の835件、金額は10.9%減の60億8400万円だった。
同協会は「代位弁済や延滞債務の水準をみても、中小企業向けの資金繰り支援策の効果は持続しているようだ。ただ、返済条件変更債務は増加しており、今後の動きを注視していく必要がある」としている。
※山形新聞より抜粋