useful県内小企業、業況4期連続悪化 10~12月期、建設やサービス業苦戦
更新日:2015.03.09|お役立ち情報 お知らせ 新着情報日本政策金融公庫山形支店国民生活事業が7日までにまとめた昨年10~12月期の県内小企業動向調査によると、業況が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」とした企業の割合を差し引いた業況判断DIは、前期(昨年7~9月期)より8.7ポイントダウンのマイナス40.3となった。悪化は4期連続で、2011年4~6月期以来のマイナス40超。建設業やサービス業を中心に悪化が目立った。
業況判断DIを業種別にみると、建設業は21.6ポイントダウンのマイナス15.2、サービス業は15.2ポイントダウンのマイナス47.9、小売業は12.3ポイントダウンのマイナス60.0、製造業は9.8ポイントダウンのマイナス21.9。卸売業は21.8ポイントアップのマイナス42.9、飲食業は2.8ポイントアップのマイナス50.0となったものの、全業種でマイナス水準となった。
来期(今年1~3月期)は製造業以外の業種はさらに悪化する見通しで、全業種の業況判断DIは17.6ポイントダウンのマイナス57.9となる見込み。
今期に設備投資を行った企業(全業種)の割合は21.1%となり、前期比0.6ポイント増。卸売業と小売業で減少した一方、建設業や製造業で増加した。来期に設備投資を予定する企業の割合は全業種で減少し、10.8ポイント減の10.3%となる見通し。
同公庫の山形、酒田、米沢の県内3支店の取引企業412社を対象に調査し、56.6%に当たる233社から回答を得た。
また、同支店中小企業事業も、今期の県内中小企業動向調査結果をまとめた。全業種の業況判断DIは前期に比べて0.2ポイント悪化のマイナス4.3で、3期連続のマイナス。業種別にみると、製造業は8.5ポイント悪化のプラス4.0で、電子部品・デバイスなどが改善した一方、プラスチック製品が悪化した。非製造業はマイナス8.9だったものの、建設業や運送業などが改善し、前期より8.1ポイント上昇した。
全業種で来期はマイナス7.2、来々期(4~6月期)はマイナス5.9となる見込みで、同事業では「中小企業の景況は利益面などで一部に改善が認められるものの、全体的には依然として足踏みが続いている」としている。
今期に設備投資を実施した企業の割合は製造業、非製造業とも増え、12.2ポイントアップの42.5%だった。
調査は取引先145社を対象に実施し、73社が回答した。回答率は50.3%。