useful「心の病」で労災最多 昨年度認定497人 申請1456人
更新日:2015.07.03|お役立ち情報 お知らせ 新着情報過労やいじめでうつ病などの精神疾患を発症したとして、2014年度に労災認定された人は497人(前年度比61人増)に上り、過去最高を更新したことが25日、厚生労働省の集計で分かった。同省は「うつ病と診断される人が増えていることに加え、労災として申請できるとの認識が浸透してきたことが背景にある」と分析している。
厚労省によると、14年度に精神疾患を理由に労災申請したのは1456人(同47人増)で過去最多だった。労災認定された497人のうち、自殺者(未遂を含む)も過去最多の99人(同36人増)だった。
厚労省は「働く女性が増えていることを受け、女性の申請が増加傾向にある」としている。
精神疾患で労災認定された人の発症原因は「悲惨な事故や災害の体験・目撃」(72人)が最多。「嫌がらせ、いじめ、暴行を受けた」(69人)「月80時間以上の時間外労働を行った」(55人)が続いた。「セクハラを受けた」(27人)、「上司とのトラブルがあった」(21人)も目立った。
業種別に見ると、製造業が81人で最多。次いで卸売・小売業の71人、運輸・郵便業の63人。年代別では、40代が140人、30代が138人と働き盛り世代が目立った。就労形態別では、正社員が435人、パート・アルバイトが36人だった。
一方、脳梗塞や心筋梗塞などで労災申請した人は前年度から21人減って763人となり、3年連続で減少した。労災認定も29人減の277人で2年連続減少した。
過労死や過労自殺をめぐっては、昨年11月に施行された「過労死等防止対策推進法」に基づき、厚労省は国がとるべき対策をまとめた大綱案を策定。労働時間の削減や休暇取得率について数値目標を定め、過労死の発生要因を探る長期的な追跡調査を進める方針。
※日本経済新聞より抜粋